どこにもない

いえーい

キャンドル

自分が自分であることに違和感を覚え始めたのはいつからだろう。食べたい、食べられたい、愛したい、愛されたい、許したい、許されたい、見られたい、知ってほしい、救われたい、救いたい。承認欲求にまみれながらも猜疑心で心は満たされ、空腹なまま生活をしている。「満たされる」という現象は、わたしにとって無にひとしく、なんの意味も持たない。実際そうなったところでどうにもこうにも、何もないのだ。ただその言葉を反芻している。わたしがわたしで在り続けるということに、特に意味がないのだ。身体はただの入れ物で、心はいつも空っぽで、借りてきた言葉で今日を昨日に、明日を今に、昨日を棄てる。そういう生き方しかできないのなら、せめて笑ってほしいと思うだろ、だって人間なんだろ。彼は泣いた。知らない、そんなこと、知りたくない。飢えた脳みそが叫んでいる。誰がわたしをどうしてあなたに無知は滑稽だ愛しい好きだほんとうに大好きだどうしようもないな。どうしようもない?愛している。ほんとうに?ほんとうさ。